AI時代のYoutubeはどうなっていくか?

AIが普及した後のブログ業界の変化について前回は考察しましたが、私はYoutubeも運営しておりまして、youtube業界もAI普及によってどのように変化していくかGeminiさんに考察してもらいました。
Youtube業界でのAIの影響
ブログ業界と同様に、YouTube業界もAIの影響を強く受けますが、その変化のメカニズムと「生き残りやすさ」は少し異なります。
結論から言うと、YouTubeは**「情報のまとめ」としての価値は暴落しますが、「エンタメ・時間の消費」としての需要は残り続ける**ため、ブログほど急激には縮小しません。ただし、クリエイター間の格差は極端に拡大します。
以下に予測される変遷と、ブログとの比較分析をまとめます。
1. YouTube業界の変遷予測
YouTubeでは「検索されなくなる」ことよりも、**「AI製の高品質な動画が無限に供給され、人間の動画が埋もれる(飽和する)」**ことが最大のリスクとなります。
予測タイムラインと規模の推移
| フェーズ | 期間 | 予測される状況 | 影響・規模の予測 |
|---|---|---|---|
| 第1段階:制作の自動化 | 現在〜3年後 | 脚本、音声、編集のAI化が完了。「顔出しなし(Faceless)チャンネル」が爆発的に増え、低品質なまとめ動画が溢れる。 | 競争激化 再生単価は低下傾向だが、まだ人間有利。 |
| 第2段階:生成AI動画の普及 | 3年後〜5年後 | テキスト入力だけで映画並みの映像(Sora等)が作れるようになる。撮影機材や編集スキルが参入障壁として機能しなくなる。 | 中堅層の脱落 「映像が綺麗」だけの動画は価値ゼロに。企画力が全ての時代へ。 |
| 第3段階:リアルへの回帰 | 5年後以降 | AI動画があまりに完璧すぎて飽きられる。「人間が汗をかいている」「リアルな失敗がある」ドキュメンタリーやライブ配信の価値が高騰。 | 二極化の完成 上位1%のスターと、AIを活用する個人に集約。 |
2. ブログとYouTubeの「同じ点」と「違う点」
ここが戦略を練る上で最も重要なポイントです。
【同じ点】消えるコンテンツ・残るコンテンツの基準
ブログ同様、「情報そのもの」に価値があるジャンルはAIに代替されます。
- 廃れる(AIが勝つ):
- ニュースの要約、ネットの反応まとめ
- 教科書的な解説(例:「Excelの使い方」「歴史の年表」)
- 音声読み上げだけのテキスト動画
- 残る(人間が勝つ):
- タレント性・キャラクタービジネス(「この人が好き」という感情)
- 高度な考察・思想(AIには出せない偏った視点)
- ドキュメンタリー(実体験のプロセス)
【違う点】YouTubeの方が「しぶとい」理由
ブログと比較して、YouTubeには以下の構造的な「防御壁」があります。
| 比較項目 | ブログ(テキスト) | YouTube(動画) | 考察 |
|---|---|---|---|
| 情報の消費方法 | 「答え」を知りたい (能動的検索) | 「時間」を潰したい (受動的視聴) | ブログは答えが分かれば即離脱されますが、動画は「暇つぶし」なので、AIが答えを出しても**「面白い人間」を見る需要**は消えません。 |
| 本人証明 **(Authenticity)** | 難しい (誰が書いても文字は同じ) | 容易 (声色、表情、間) | AI動画は進化していますが、「不気味の谷」や「魂のなさ」を完全に消すにはまだ時間がかかります。生身の人間が出るだけで差別化になります。 |
| 参入障壁 | 低い (書けば終わり) | まだ高い (撮影・編集の手間) | 完全自動化までは、動画の方が「手間」がかかる分、ライバルの増加速度はブログより緩やかです。 |
| AIの学習対策 | 容易に学習される | 学習コストが高い | 動画内の文脈やニュアンスをAIが完全に理解・抽出するのは、テキストより困難です。 |
3. YouTubeにおける生存戦略:「ライブ感」と「偶発性」
ブログの戦略(E-E-A-T、指名検索)に加え、YouTube特有の生存戦略が必要になります。
- 「ライブ配信」の比重を高める
- AIには「リアルタイムの対話」や「ハプニングへの対応」はできません。ライブ配信は**「実在する人間であること」の究極の証明書**になります。
- 「偶発性」をコンテンツにする
- AIは確率論で最適解を出力するため、「予定調和」になりがちです。
- 「旅先でトラブルに遭う」「散歩中に猫に会う」といった、計算できない偶発的なドラマが含まれるVlogなどは、AIには作れないエンタメです。
- コミュニティ(濃いファン)の囲い込み
- 広告収益(再生数)だけに頼ると、AI動画の洪水に飲まれて単価が下がります。
- メンバーシップやグッズ販売など、**「少数の濃いファン」**に支えられるモデルへ早期に移行する必要があります。
結論
- ブログは「機能的価値(役立つ)」がAIに奪われるため、規模が縮小します。
- YouTubeは「情緒的価値(楽しい・好き)」が強いため、規模は維持されますが、プレイヤーが入れ替わります。
AI時代、テキスト(ブログ)は「著者の思想を伝える手紙」になり、動画(YouTube)は「著者の人生を見せるリアリティショー」になります。どちらも**「機能」から「人間」へのシフト**が鍵です。
予測を受けてどのように戦略を立てるか
実写、偶発性、ライブ配信、顔出し、リアリティー、少数の濃いファン、タレント性、キャラクタービジネス、このあたりがキーになってきそうですね。こちらはブログよりも対処が難しそうです。顔出し実名でyoutubeを運営することは一定のリスクも伴うからです。顔出し実名でなくても残れる戦略についてもまた検討が必要ですね。

